昨年12月の衆院選の「一票の格差」をめぐり、最高裁大法廷は、違憲状態とする判決を言い渡しました。
Q そもそも「一票の格差」とは
A 現在の小選挙区制では1つの区から1人の議員が選ばれますが、区割りは人口に完全比例しておらず、都市部の選挙区では地方より有権者数が多くなっています。一票の価値は都市部では軽く、地方では重くなる格差が生じています。
憲法14条は「すべて国民は、法の下に平等」と定めています。一人一人の投票価値が選挙区で異なるのは違憲だとして、選挙無効を求める訴訟が繰り返されてきました。
Q 裁判所の判断は
A (1)合憲(2)違憲状態(3)違憲-の3つの判決があります。一票の価値に著しい不平等が生じていると違憲状態ですが、格差を是正するには法改正などに時間がかかります。必要な時間が十分あったのに国会が放置したと判断されれば違憲となります。格差が憲法の求める範囲内なら合憲です。