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最高裁の「峰打ち」にあぐらをかくな (1/3ページ)

2013.11.24 08:00

2012年12月の衆院選をめぐる「一票の格差」訴訟の上告審判決で「違憲状態」の判断を示した最高裁大法廷(裁判長・竹崎博允(ひろのぶ)長官)=2013年11月20日、東京都千代田区(栗橋隆悦撮影)

2012年12月の衆院選をめぐる「一票の格差」訴訟の上告審判決で「違憲状態」の判断を示した最高裁大法廷(裁判長・竹崎博允(ひろのぶ)長官)=2013年11月20日、東京都千代田区(栗橋隆悦撮影)【拡大】

 【安倍政権考】

 昨年12月の衆院選の一票の格差をめぐる上告審判決で、最高裁大法廷が「違憲状態」だったとの判断を示した。選挙無効の訴えは退けられたが、同時に「後の国会の動向いかんでは選挙無効がありえないではない」という“警告”が出された。訴訟対象の31選挙区の現職国会議員に対して、今回だけは「峰打ち」(公明党幹部)で大目に見るといったところだろう。

 国会の努力は本物か

 最高裁が2011年3月の判決で「違憲状態」としてから、国会は格差是正に向けて、本当の意味で真剣に取り組んだといえるだろうか。

 昨年11月に成立した選挙区の「0増5減」が盛り込まれた緊急是正法と、今年6月の公職選挙法改正でもって、今回の判決では「一定の前進と評価できる」としたが、弥縫(びほう)策にすぎないことは明らかだ。

 自民党が緊急是正法案を了承した総務会の席上で、当時の党幹部の1人は福井や高知など「5減」の対象県選出の議員に「この是正策は次回選挙では実現されないから、安心して了承してほしい」と呼びかけ、出席者を唖然とさせた。

 民主党は、早期の衆院選を回避するために、選挙制度改革の各党協議会を迷走させた。各党が選挙公約に盛り込んでいた定数削減が遠のくためとしていたが、緊急是正法にも不満たらたらで、本気の努力を重ねたとは言い難い。

大量の「1期限り」議員

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