仏外相「寛大すぎる」
米国とイランの急速な歩み寄りに、警戒感をあらわにしたのがフランスなど欧州の一部だ。
欧米のメディアによると、本格交渉入りの前提となる「第1段階」の着手を急ぎたいケリー米国務長官とイランのザリフ外相はジュネーブでの長時間の直接会談を通じ、イラン側が軍事転用が懸念されるウラン濃縮活動を制限、欧米が見返りとして経済制裁を一部緩和するとの合意案で歩み寄っていたようだ。
これに対し、フランスのローラン・ファビウス外相(67)は、米欧側が核兵器の原料プルトニウムの製造につながるとして建設中断を求めている重水炉の扱いなどをめぐり、合意案が「(イランに)寛大すぎる」と異議を唱えた。
協議終了後の記者会見の席上、米欧側とイラン側双方の出席者から笑みがこぼれた。だが、今回の協議はイラン核問題の打開に向け第一歩を踏みだしたというのが正確なようだ。(SANKEI EXPRESS)