「まずは迅速に。経済優先で平易な問題から」を馬政権の「最高指導原則」としつつも「必要なら“政治”もまた解決可能だ。両岸(中台)の多数が合意すれば一歩一歩前進できる」などと語った。
フォーラムでは中台の協力・交流強化に関し19の共同目標をまとめたが、呉氏は終始、台湾の対中融和の足踏みに関し、中国側の懸念払拭に追われた。
呉氏は開幕前夜、共産党序列4位で国政助言機関・人民政治協商会議の兪正声(ゆ・せいせい)主席(68)と会談した。台湾の有力紙、聯合報(れんごうほう、10月27日付)によると兪氏はその際、サービス貿易協定の発効の遅れや「台湾独立人士らの阻害」など複雑な台湾情勢を話題にし、呉氏は従来の中台対話での「最大限の努力」を強調。「台湾の産業に有利な協定は必ず多くの市民の支持を得て早期通過する」と理解を求めた。
フォーラム閉会式でも呉氏は兪氏に、双方の主管当局者の速やかな相互訪問が双方の窓口機関の出先事務所設置につながる、と語りかけ、中国の対台湾政策担当部門・国務院台湾事務弁公室の張志軍(ちょう・しぐん)主任(60)も「ともに努力すれば短時間で実現できる」とこれに応じた。