【アメリカを読む】
10月15、16日にスイスのジュネーブで開かれるイランの核開発をめぐる国際交渉は、イランが核兵器に転用可能な高濃縮ウランの製造停止に応じるかどうかが焦点だ。米メディアでは、8月に対話を掲げるハサン・ロウハニ大統領(64)が就任したイランが製造停止に応じるとの見方も出ているが、実際にイランがどのような対応を取るかは不透明だ。イランと対立の歴史を重ねてきた米国では、議会を中心にイランへの経済制裁解除に慎重な声が沸き上がっている。ただしオバマ政権は信頼関係構築を狙った経済制裁の一部緩和も検討しており、議会との対立の新たな火だねになる可能性もある。
歩み寄りへの期待
米国など国連安全保障理事会の5常任理事国とドイツ(P5+1)がイランと行う今回の実務者協議はロウハニ師の大統領就任後初めての会合で、歩み寄りへの期待も出ている。