自信のない人ほど「年下」を呼び捨てにする 器の大きさがバレる「言葉づかい」 (3/4ページ)

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 無意味なマウンティング

 威圧的な口調や、呼び捨てというものは、基本的には「オレのほうがお前よりエラい」というマウンティングの表れだ。戦国時代じゃないのだから、いちいち誰かを屈服させる必要もないというのに、無駄に自分のほうがエラいと見せようとする人が多過ぎる。あるいは、若者に対して丁寧な言葉づかいや敬称を使うことを屈辱だと捉えるような、奇妙な信仰でもあるのだろうか。

 「自分のほうがエラい」とアピールしたからといって、仕事がうまく進むわけでもない。たしかに下請けは発注主に対して、カネをもらう身として時にペコペコすることもある。だからといって、カネを渡す側が「自分のほうが上」だとエラそうに接するのは大間違いだ。

 発注側はより大きな利益を得るために、下請けの力を「お借り」して商品やサービスを完成させるのである。本来の考え方としては「一緒に価値を生み出すパートナー」なのだ。こうした原則をきちんと理解していれば、どちらの立場が上か下かなどと考えるまでもなく、誰に対しても「敬語」「さん付け」が自然に実践できることだろう。

 誰に対しても「敬語」「さん付け」をすべし

 相手に対して、いちいち横柄な口調だったり、命令調だったりするのは、おのれの自信のなさを示している。また、どうでもいい自尊心とプライドを持っていることの表れでもある。

 そんな余計なプライドを持つことにより、「イヤなヤツ」「横柄なヤツ」「言葉づかいがなってないヤツ」「高圧的なヤツ」→「つまりクソ野郎」と周囲に思われてしまうのは大損である。人格や仕事の能力が、たかが言葉づかいだけで誤解されてしまう場合もあるのだから。そう思われたくないならば、丁寧にしゃべることだ。

 さすがに私も大学時代の後輩と、会社員時代(4年間しかないが)を一緒に過ごした後輩に対しては呼び捨て、タメ語だが、退職後に入社してきた若手と接するにあたっては「敬語」「さん付け」を徹底している。もはや彼らは身内ではないのだから。同じ会社に属する身内だけでなく、社外の相手であっても、自分より年下であれば「○○君」などと呼ぶ人もいるが、私にはできない。

今回の「俺がもっとも言いたいこと」