「かしこい子に育つ」分岐点 脳の8割が完成する“5歳まで”にやるべきこと (5/6ページ)

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  • 茂木健一郎『5歳までにやっておきたい本当にかしこい脳の育て方』(日本実業出版社)

 食事の工夫でもドーパミンは分泌させられる

 そうは言うものの、皆さんお忙しいですよね。四六時中子どもにつきっきりで、たのしいやうれしいを一緒に体験することは難しいかもしれません。でも、難しく考える必要はありません。たとえば毎日3回食べる食事。食事の工夫でも子どもの脳にドーパミンを分泌させることは可能なんです!

 私たち大人は何十年も生きてきて、なんとなくたいがいのものは見たことがあったり、知っていたりするような気になります。でも皆さんの子どもは生まれてから300日とか、3年とかしかたっていません。彼らからしたら、毎日3回ご飯の時間があることも驚きでしょう。お皿の上にいろんなものが載っていて、それをつかんだり口に入れたり飲みこんだりしていい。食事は本来、小さな子どもにとってすごく楽しいことなのです。

 本にも書きましたが子どもの脳は意外と保守的なので、「定番5割サプライズ5割」で毎日の献立を考えてあげましょう。見慣れたおむすびやスープのそばに、はじめて見る季節の野菜や煮物が並んでいる。口に入れるとはじめての味や感触がある。それだけで子どものドーパミンはぐんぐん分泌されます。

 部屋は散らかっているほうがいい

 子どもの脳を育てる、本当のかしこさを育てるなどと言うと、いろんなことをしてあげなきゃいけないと思うかもしれません。しかし、私が大事だと思うのは、むしろ「好奇心の邪魔をしないこと」です。子どもが何かを触りたい、何かで遊びたい、そういうときに「汚いからダメ」「危ないからダメ」と止めないでほしいのです。それはもちろん、命や健康に関わるようなことは止めなければなりませんが、子どものやりたいという気持ちはなるべく大事にしてあげてください。

子どもは親が笑顔でいれば、それだけでたのしい

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