「天才」と呼ばれる人たちは、何時間も集中力が持続します。なぜなのか。脳科学者の茂木健一郎氏は「脳の中でドーパミンが出やすい回路ができあがっているから」といいます。さらに茂木氏は「脳の80%は5歳ごろまでには基礎が完成してしまう。それまでに『ドーパミン・サイクル』を発達させることが重要」と指摘します。子どもの脳を育てるうえで、親が注意すべきポイントとは--。
「頭のよさ」とは、興味を持ち、集中する力
万有引力を発見したニュートン、電球や蓄音機、電気機関車……ありとあらゆるものを発明した発明王エジソン、マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツや、アップルを創りあげたスティーブ・ジョブズ、Facebookの生みの親マーク・ザッカーバーグ……天才と称される人を何人か並べてみると、共通点があることに気づきます。
たとえばニュートンはすごい集中力の持ち主で、朝、ベッドから起きあがろうとして何かに興味を引かれたら、2時間も3時間もぴくりとも動かずに考え続けることができたとか。ザッカーバーグやジョブズが服を選ぶ時間がもったいないと、同じTシャツやジーンズを何枚も持っているもの有名な話です。つまり、天才たちはみんな、ちょっと変わり者で情熱的。他人の評価は歯牙にもかけず、自分が気になったことに集中できる素質を持っています。
彼らの何かに興味を持ち、集中する力。それこそが「頭のよさ」を解明する鍵の1つだと私は思います。