そりゃ過労死するわ…世界一甘やかされた客? 「やりすぎ」サービスでもまだ不満な日本人 (6/6ページ)


【拡大】

 日本人は自分たちの価値や命をこれ以上安くしないためにも、サービスとは本来高くつくべきものであることを知り、まず他人が自分にしてくれるサービスには、きちんと適正な価格を払うことから始めよう。「そんなものに払う金はない」と言う人は、「自分はサービスなしの環境でいい」と受容したのと同じこと。そう了承してもらった上、それなりのバランスの中で生きることになる。日本人が一律に「良いサービス」を受けるのが当たり前だった幻想的(均質で過重労働を存在前提とした)平等社会はいずれ崩壊する。自分たちで自分たちの人生を守るためのサービス格差社会・サービス階層社会の到来だ。

 以前、プレジデントオンラインで中川淳一郎さんが「サービス過剰な日本人は『中国人店員の働き方』を基準にせよ」とおっしゃっていた(http://president.jp/articles/-/21808)。日本人の道徳観にたたき込まれたサービス精神に、資本主義原理がようやく入ってきつつあると言えそうだ。私としては、今後の日本人が「サービスを捨てて世界(低)基準に歩調を合わせる」のはサバイバルとしてはおすすめしない。国内ではサービス格差を許しつつ、対外的には自分たちの強みである「プレミアムサービス」でサービス立国化するほうが合理的なはず。今後大切なのは、サービスの「ハレ」と「ケ」である。「ハレ」のサービスにはたっぷりお金を払っていただく。ここまできたらサービスを芸にして、日本全体が「お客さんをええ気持ちにさせたげますけど、そのぶん高うつきますえ?」と京都化してしまえ、ということだ。

 (フリーライター/コラムニスト 河崎 環)(PRESIDENT Online)

産経デジタルサービス

IGN JAPAN

世界最大級のビデオゲームメディア「IGN」の日本版がついに登場!もっとゲームを楽しめる情報をお届けします。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

「ソナエ 安心のお墓探し」では、厳選されたお墓情報を紹介! 相続、葬儀、介護などのニュースもお届けします。