学費3000万円「飛び級のススメ」、学生ローン156兆円「豆を食べ1週間」…恐ろし過ぎる“英米大学生事情” (4/5ページ)

 何だか大変過ぎることになっているのですが、こうした“四面楚歌(そか)”的苦境のため、英では、国の学生ローンの債務の焦げ付きが社会問題化しており、将来、これらを税金で処理することになれば国民(納税者)から大きな反発がでることが予想されます。大学生はますます、肩身の狭い思いをするというわけです…。

 原稿を書いていて、陰鬱(いんうつ)な気分になりそうなのですが、米国の大学生もいま、別の意味で大変なことになっています。

 2月17日付の米紙ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)が報じているのですが、米の有名私大のひとつ、ニューヨーク大学が、授業料などで年間計6万6000ドル(約740万円)、4年間で計約3000万円(家が建つぞ)という高額過ぎる学費負担を少しでも軽減できるよう、この日、学生が4年以内、つまり飛び級で卒業できやすくする措置を発表したのです。

 具体的には、ひとつの授業で2単位もらえる授業を増やすほか、夏休みの間に地元のコミュニティー・カレッジなどの授業に出れば、最大8単位がもらえるといったユニークなもので、こうした措置をフル活用すれば、3年で卒業可能になるといいます。

 ちなみに米の大学は学費がバカ高い上、簡単に単位をくれないので、多くの大学生は6年かかって卒業します。なのでニューヨーク大学の場合だと、計約4400万円かかります(アホなのか?)。しかし、大学側のこうした措置と学生のやる気で、約半分の3年で卒業できる可能性が高まるとなれば、死ぬ気で勉強する学生にとっては朗報です。

米の学費、英どころでは…