男性保育士が働きやすい環境づくりを進めようと、千葉市は新年度から「千葉市立保育所男性保育士活躍推進プラン」を実施する。これまで女性職員が多かった保育士業界で男性の活躍の幅を広げることで、保育の質の向上や父親が積極的に保育に打ち込める環境を整えることが目的。一方で、「男性に女児の世話を任せることに不安がある」といった保護者らからの意見もあり、インターネット上では賛否両論を呼ぶ事態にも発展している。(中辻健太郎)
倉庫で着替える人も
約130人の児童が元気に駆け回る同市美浜区の市立保育所では、12人の正規職員の保育士が勤務。うち4人が男性保育士だ。2歳児のクラスを担任する30代の男性保育士は、「相撲などの体を使った遊びでは男性保育士ならではの活躍ができて、保護者から『楽しかった』といってもらえることもある」「保育していた子供たちが成長し、町中で声をかけてもらえたりするのがうれしい」と、日々の仕事のやりがいを話す。
市幼保運営課によると、市内の公立保育所の数は、認定こども園を含め平成28年4月1日現在で59カ所ある。市内の正規職員の保育士は全体で700人だが、男性保育士の数はそのうち50人と全体の1割を切っている。