夫の家事・育児と労働生産性の関連性は侮れない。育休取得率が80%超、家事・育児従事時間が同3時間21分(同1時間7分)のスウェーデンでは、家具チェーンのイケアやファストファッションのH&Mが、女性を積極的に登用し世界中の消費者から支持され、急成長している。
日本でも女性の活躍と企業業績の関連性は顕著で、経済産業省の調査(約300社対象)では、女性管理職比率が平均以上の企業の利益率が7・4%だったのに対し、平均以下の企業は5・3%にとどまった。
夫が家事・育児をがんばると、少子化に歯止めがかかり、女性の活躍が推進され、労働生産性が高まり、潜在成長率は上昇し、企業業績も伸びる-。そんな成長シナリオを描くことができるのだ。(経済本部編集委員・小塩史人)