ここからが公務員・大手企業サラリーマンならではなのだが、自己破産の道を選択してしまうと、他に資産を持っていれば差し押さえられるし、かつ債権者である銀行から給与の差し押さえなどがかけられるため、勤務先に自己破産の事実を知られてしまう。
結果、実質的に仕事を辞めざるを得ない。人生を棒に振るよりは、厳しくとも延々借金を返していくほうがマシだと考える人が大半なのだ。一方の地銀は、高金利による長期の大きな利益を得られるというわけだ。“安定していていおいしい融資先”たるゆえんである。
マイナス金利で始まった地銀担当者の暴走
もっとも、現状ではこうした確信犯とは違うタイプの融資が見受けられる。融資の実績を積んでボーナスを得たい地銀の担当者や、一部の融資部門等が暴走し、自己破産等の破たんリスクを冷静に考えず、目先の案件に無理な融資を行っているケースだ。
この場合、カモは公務員やサラリーマンとは限らない。もっと広い範囲で投資を勧めることになる。そのため自己破産などで破たんして“美味しい融資先”などではなかったと気づく事になる。