【江藤詩文の世界鉄道旅】香港トラム・トラモラミックツアー(1)香港の名物トラムに1920年代レトロ車両が復活 (2/2ページ)

2016.3.27 18:00

街なかで目をひく1920年代のレトロな車両

街なかで目をひく1920年代のレトロな車両【拡大】

  • 上環のウエスタンマーケット前で。出発の時刻が迫る
  • 香港トラムが創業したのとほぼ同じ時代の1906年に建設されたウエスタンマーケット。当時の面影を残す建物がトラムと調和した格好の撮影スポットだ
  • ツアー運賃は大人95香港ドル。このチケットを持っていると、通常のトラムが発行日から2日間乗り放題になる

 いつものトラムは地元民と観光客が入り混じり、常に混み合っているが、ツアーなら予約優先で36席の定員制。香港の風景をゆっくり楽しむことができる。車内には無料Wi-Fiが飛び、各座席には日本語を含む8カ国語に対応した音声ガイドが備え付けられていて、ナレーションを聞きながら街を眺めると、また新しい香港を発見できる仕かけだ。走行ルートは、上環のウエスタンマーケットからハッピーバレーを経由して銅鑼湾までで、乗車時間は1時間ちょっと。午前、午後、夜の1日3往復しているが、おすすめは午後6時半ウエスタンマーケット発の便。ルーフトップに上がり、香港らしい湿った生温い風と人びとの喧噪を感じながら、夕方から夜へと活気を増していく街並みを高い視点から見下ろす気分は最高だった。

■取材協力:香港政府観光局

■江藤詩文(えとう・しふみ) 旅のあるライフスタイルを愛するフリーライター。スローな時間の流れを楽しむ鉄道、その土地の風土や人に育まれた食、歴史に裏打ちされた文化などを体感するラグジュアリーな旅のスタイルを提案。趣味は、旅や食に関する本を集めることと民族衣装によるコスプレ。現在、朝日新聞デジタルで旅コラム「世界美食紀行」を連載中。ブログはこちら

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