大学に入学したものの、学校の雰囲気が合わなかったり、勉強の内容に満足できなかったりして悩んでいる人は少なくない。そんな学生たちにとっての“リベンジマッチ”が他大学への編入だ。一般入試に比べて少ない受験科目で難関大学にチャレンジできるうえ、編入後はそれまでの大学で修得した単位が認められる。不本意な進学をしても、新たなスタートを目指せる制度として注目されている。(櫛田寿宏)
周囲に違和感
関東地方の中堅私大2年の清水浩さん(20)=仮名=は昨年秋に行われた名古屋大法学部の編入試験に合格。4月からは同大の3年生として、新たな学生生活をスタートさせる。
清水さんは高校卒業後、現役で合格した大学に進学したが、すぐに違和感を覚えた。周囲に意欲的な学生が少なかったからだ。「将来は行政の仕事に就いて世の中の役に立ちたい。そのために全力で勉強したい」。将来を見据え、他大学への編入を決意。5月からは予備校に通い始めた。