22歳のときに実家を出てから、母親とほとんど話していない。幼い頃はいじめられっ子で友達とうまく遊べない一方、成績は良かった。高校は地元の名門進学校に進んだが、母親から「結婚しなくなるとお父さんが言っている」などと大学進学を反対され、土下座して入学金の納付を懇願した。
苦手なことと得意なことの差が極端なさかもとさんに“平均点の子供”になってほしかったのだろうと振り返る。「愛しているからこそ、常識の通じる子供にしようとしたと思う」とさかもとさん。
昨年刊行の自著「まさか発達障害だったなんて」では自身が注意欠陥・多動性障害とアスペルガー症候群が重複した発達障害と診断されたことを公表した。精神科医から「お母さんも発達障害の可能性が高い。娘を理解するために必要な部分が欠損していた」といわれ、安心したという。冷たく思えた母親の言動は、病気に起因している可能性があると分かったからだ。同じ悩みを抱える女性に「家族だからこそ、こじれる場合がある。自分を責めずに、早く自活して実際に距離を置くこと」と助言している。