乗り込むと高い場所から見下ろすような感じになり、腕を振ると自分の体がひとまわり大きくなったような感覚を味わえる。昨年10月上旬に開かれた「CEATEC JAPAN2014」や、同月下旬開催の「デジタルコンテンツEXPO2014」の会場には、実際に試してみたいという人たちで長い行列ができていた。
もともとスケルトニクスは、沖縄工業高等専門学校の有志が集まり、開発を始めたものだった。12年に幕張メッセで開かれたイベント「ニコニコ超会議2012」に初期型が出展された際には、“巨大ロボット出現”と会場が沸き立った。好評を得て、白久レイエス樹氏ら中心メンバーが、ベンチャー企業として13年にスケルトニクス株式会社を設立した。
拠点を八王子市に置き、軽くしたり動作をスムーズにしたりといった開発・改良を進めるとともに、テーマパークのアトラクションにスケルトニクスを貸し出し、来場者に楽しんでもらう事業を展開している。国民の半数近くが見たNHK紅白歌合戦への登場で、これまで以上の注目を集めたスケルトニクス。巨大ロボットを作りたいという若者たちの夢が、ここからより具体化していきそうだ。