紹介した2つの事例もそうだが、こういった成長はある程度の期間を経なければ形に表れてはこない。
私が担当した学生では、最初に私が模擬面接をした際には、自信がなく頼りなさそうな印象しかなかったのに、就職活動を乗り越えた今では後輩のために自らセミナーを企画するまでに成長している。
「社会に出て何がやりたいの?」と質問しても「いや。普通にサラリーマンができればいいです」と言っていた学生が、「システムエンジニアになって世の中に自分のサービスを出したい」と堂々と答えるほどの成長を見せる。
ゆとり世代といわれ、何かと自主性のない学生が多い中で、就職活動を通じて、これだけ成長した学生がいるのであれば、就職活動そのものに対する考え方も変える必要があるかもしれない。
就職活動を「就職するための活動」ではなく、「就職に向けて成長する活動」と捉える視点も必要なのではないだろうか。(「内定塾」創業者 宮川洋)
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