家族でお出掛け、気になる予算…レジャー施設「年間パスポート」を活用

 

 家族で水族館などに出掛けるとき、気になるのが予算。訪れる機会が多い場所ならば、「年間パスポート」などと呼ばれるチケットを購入した方が割安になる。施設内や周辺の店で割引サービスを受けられるといった特典があることも。上手に活用して、お得に楽しもう。(平沢裕子)

 2~4回以上なら

 水族館や動物園、博物館などレジャー・文化施設の多くが、1年間に何度でも入場できるチケットを販売している。施設によって、「年間パスポート」や「友の会」などの名称があり、年に2~4回以上の利用で、そのつど入場料を払うより割安になる。

 東京都練馬区に住む会社員女性(28)は、昨夏からサンシャイン水族館(豊島区)の「年間パスポート」を利用している。大人(高校生以上)料金は1人4000円。通常料金は2000円だから、2回以上利用すれば元が取れたことになる。

 「3歳の長男と月に1回は楽しんでいる。一日中楽しめるし、エリア内の飲食店やショップが割引になるサービスもある。今年も更新する予定」と女性。同館の年間パスポートは、有効期限の3~1カ月前に更新すると、本来の期限の1年に3~1カ月分がプラスされる。早めに手続きすると、さらにお得になる。

 他施設でもお得に

 国立科学博物館(台東区)の「リピーターズパス」は、1030円(一般・大学生)の年会費で同博物館に回数の制限なく入館できるほか、付属施設である筑波実験植物園(茨城県つくば市)と自然教育園(東京都港区)にも同様に入場できる。3施設にそれぞれ1回ずつ入場した場合の料金は計1240円。すべての施設を回ってみたいと考えている人にもお勧めだ。

 国立国際美術館(大阪市)は「友の会」(年会費3000円)の会員証提示で、「コレクション展」や「企画展」が回数に制限なく無料となるほか、「特別展」も1回目が無料、2回目以降は団体料金で鑑賞できる。また、東京国立近代美術館(東京都千代田区)と国立西洋美術館(台東区)、京都国立近代美術館(京都市)の「常設展」が入場無料になるなどの特典も。イベントの先行申し込み優待や講演会の事前席予約ができる場合もある。

 家族で割安

 金沢21世紀美術館(金沢市)の場合、家族や友達同士で「友の会」に入会すると、1人当たりの料金が割安になる。例えば、1人なら3000円の年会費が、4人で申し込めば1人当たり1500円と半額となる。同館主催の展覧会が無料になるほか、音声ガイドの貸し出し料金が半額、ミュージアムショップのオリジナルグッズが10%引きになるなどの特典もある。

 東京タワー(東京都港区)は、平成26年から年間パスポート「タワーパス」を大人(高校生以上)8000円で販売。通常料金(大人1600円)の5回分の金額に相当するが、担当者は「近隣住民にもっと利用してもらおうというのが狙い。タワーから望む四季折々の風景や、ライブなどのイベントを楽しんでもらえれば」と話す。

 平日に限り特別展望台(地上250メートル)に何度でも昇れる他、タワーパスを示せばタワー内のレストランで割引サービスなどを受けられる。