【Science View】 (4/4ページ)

2017.6.15 05:00

北島智也氏
北島智也氏【拡大】

  • 図卵子が染色体数異常になりやすい理由卵母細胞の細胞質サイズが大きくなると、紡錘体極の機能性は低くなる。このため、染色体は正確な分配の必要条件である紡錘体赤道面への整列に失敗しやすい。通常、染色体が整列に失敗したとしても、紡錘体チェックポイントにより細胞周期の進行が停止し、染色体分配の間違いは防がれる。しかし、細胞質が大きくなると、紡錘体チェックポイントの厳密性が低くなる。これら2つの影響により、細胞質サイズが大きいほど染色体分配の間違いが起こりやすい。
  • 石垣和慶氏
  • 図eQTLカタログの応用例関節リウマチのリスク多型の機能(どの細胞種でどの遺伝子の発現を亢進・低下させるか)をeQTLカタログを用いて評価した。5つの細胞種ごとに、どの遺伝子が亢進もしくは低下すれば関節リウマチの発症リスクであるかを示している。例えば、CD4陽性T細胞におけるPADI4遺伝子の亢進やBLK遺伝子の低下は関節リウマチの発症リスクだと考えられる。

 ■研究者と来場者のトークイベント「理研DAY:研究者と話そう」18日に開催

 理研は、毎月第3日曜日に東京都千代田区の科学技術館で、一般を対象にした研究者とのトークイベント「理研DAY:研究者と話そう」を開催している。6月18日の理研DAYでは「心の病気とiPS細胞」について来場者と研究者がトークする。

 統合失調症や気分障害といった心の病気は、根本的な治療法がなく、発症すると患者のクオリティー・オブ・ライフは一生涯影響を受ける。理研の分子精神科学研究チームは、各種ゲノム解析、モデル動物等の解析を組み合わせ、多面的角度から治療や予防に繋がるメカニズム解析を目指している。患者由来のiPS細胞を用いた最新の研究動向を交えながら、研究者とトークできる。

 【開催日】6月18日(日) 第1回14:00~14:30/第2回15:30~16:00

 【場 所】科学技術館4階実験スタジアム(L) (東京都千代田区北の丸公園2-1)

 【料 金】無料(ただし、科学技術館入館料は必要)

 【定 員】各回62人 ※当日先着順。

 【研究者】豊島学研究員(脳科学総合研究センター分子精神科学研究チーム)

 【テーマ】「心の病気とiPS細胞」

 【参 照】http://www.riken.jp/pr/visiting/riken_day/

 【問合せ】理化学研究所広報室 E-Mail:outreach-koho@riken.jp

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