なぜWBC選手は“埼玉製”を愛用するのか? 野球用品から見た「小が大に勝つ」手法 (4/4ページ)

2017.3.19 13:10

ベルガード製のアームガードを愛用するシアトル・マリナーズのネルソン・クルーズ選手
ベルガード製のアームガードを愛用するシアトル・マリナーズのネルソン・クルーズ選手【拡大】

 ベルガードは前述の国内市場を開拓する一方で、海外展開にも注力する。冒頭のインスタグラムのようなソーシャルネットワーキング(SNS)はコストもほとんどかからず、非常に効果的だという。昨秋には提携先のBelgard baseball USA に委託して米国内での販売もスタートさせた。以前から注力してきた韓国では現地企業と販売契約し、韓国における事業拡大も図る。いわば「今日のメシ」(国内)と「明日のメシ」(海外)の二刀流だ。

 利益確保の視点では、インターネットによって商品カタログなどの製作コストも下がった。前身の会社が羽振りのいい時は、球場を借りてモデルを使って商品撮影したこともあったという。それが現在は、社内でブツ撮り(商品撮影)し、自分たちで内容を構成して印刷したり、ネットで発信したりする。宣伝コストは多い時の1%程度に下がったそうだ。

 もちろん同社の生命線はモノづくりだ。永井氏は「これからも大手企業が注力できない分野で勝負したい。メイド・イン・ジャパンの品質では負けない自信があります」と語った。同社の活動は「思い込みを捨てる」「ビジネス環境の変化の波に乗る」といった視点でも参考になりそうだ。

 (高井尚之=文)(PRESIDENT Online)

産経デジタルサービス

IGN JAPAN

世界最大級のビデオゲームメディア「IGN」の日本版がついに登場!もっとゲームを楽しめる情報をお届けします。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

「ソナエ 安心のお墓探し」では、厳選されたお墓情報を紹介! 相続、葬儀、介護などのニュースもお届けします。