--今日も午前8時~午後1時まで、(コンビニで)仕事でしたか?
「普通通りです。今日は忙しい日だったので、がんばって働いてきました」
--今までは知らないことを書くのが楽しいと言っていたが、今回はよく知っている場所でした
「そうですね。よく知っている場所といっても、自分の知らない世界を発見できた気がする。それが、いつも小説を書く中で楽しいこと。今回も楽しかったです」
--具体的には?
「コンビニという自分の中では愛着のある場所が、小説家の目で見つめ直したときに、グロテスクになる感じが面白かった」
--選考委員を代表して川上弘美委員が、コンビニでしか働けないというある種、特異な人間を綿密に描くことで、かえって社会の“普通”というおかしさをユーモアを持って描いた点が大変面白かったという評価があった
「すごくうれしいです。私は人間が好きという気持ちで小説を書いているので、人間の面白さとか、おかしさとか、そういう部分が表現できたとしたら、うれしいです」