初ノミネートで第155回芥川賞を射止めた村田沙耶香さん(36)。受賞作は、18年間コンビニのアルバイト店員を続ける36歳の未婚女性を主人公にした「コンビニ人間」(「文学界」6月号)だ。自身も現在、コンビニでバイトを続けており「コンビニ愛」から生まれた作品でもある。
ベージュのゆったりとしたブラウスに同色のパンツ、パンプスという上品な装いで記者会見場に現れた村田さんは、終始にこやかに撮影と会見に応じた。
--今のお気持ちは?
「奇跡のようでとても信じられません。まだふわふわしているのですが、とてもとてもうれしいです。ありがとうございます」
--コンビニでバイトしているというのは本当ですか? 今後も続ける予定ですか?
「今日も働いてきました。これからバイトを続けるかどうかは、ちょっと、店長に聞いてみます」
(会場から笑い)
--コンビニ小説での受賞については?
「コンビニは自分の聖域なので、書くことはないと思っていたが、なぜか、書いてみようと思った。いいことかどうかはわからないが、ずっと働いてきた場所に対する自分の愛情を形にできたことは良かったと思っています」