人気番組「料理の鉄人」で審査員を務め、「おいしゅうございます」の決めぜりふが流行語となった食生活ジャーナリストの岸朝子(きし・あさこ)さんが22日午前3時16分、心不全のため東京都内の病院で死去した。91歳。葬儀・告別式は近親者で済ませた。11月14日に都内でお別れの会を開く予定。喪主は次男、俊行(としゆき)さん。
昭和30年、主婦の友に掲載された「料理の好きな家庭婦人求む」の募集告知がきっかけで、31歳で主婦の友社に入社し、料理記者の道を歩み始める。
母校の女子栄養学園(現女子栄養大)創立者で日本の“栄養学の母”とされる恩師、香川綾の招きで43年、同大出版部に移り雑誌「栄養と料理」の編集長に就任。食べ歩きや器の特集といったグルメブームを先取りする企画を打ち出し部数を伸ばした。