【高論卓説】変わる大学選び 少子化で都心回帰、立地が重要に (3/3ページ)

2015.7.9 06:26

 かつては明治と同じ神田駿河台にあったが、1978年に文系学部は八王子の多摩キャンパスへ移転した。その背景には、大学進学率の上昇に伴う学生数の急激な膨張があった。中央大が移転のため、多摩での土地買収を始めたのは60年だが、当時の学生数は3万3398人。それが団塊の世代が大学に入り始めた65年には4万1975人へ急拡大した。校舎の物理的限界から移転はやむを得ない選択肢だった。

 団塊ジュニアの大学入学を控えた80年代にも、早稲田の所沢キャンパス、慶応の湘南藤沢キャンパスなど郊外での拡張は続いた。18歳人口の膨張とともにマンモス化した大学はいまやキャパシティーを持て余している。都心回帰の動きが出ているのは、少子化の当然の帰結だろう。今後は大学の淘汰(とうた)が必至だが、そうした時代の大学選びには立地が大きな鍵となりそうだ。

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【プロフィル】西村豪太

 にしむら・ごうた 「週刊東洋経済」編集長代理 1992年に東洋経済新報社入社。2004年から05年まで北京で中国社会科学院日本研究所客員研究員。45歳。東京都出身。

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