便器交換も不満…決裂
にもかかわらず、問題は解決しなかった。
交換から間もない12月末、入居会社の社長室長がビル管理会社に対し、社長の意見として「前の便器に比べて尿跳ねはましになったが、まだ尿跳ねがある」として、リニューアル工事前の旧型便器に戻すしかないと訴えてきたのだ。
旧型便器はメーカー自体が異なり、交換するなど非現実的な話。自社製とはいえ交換に応じた“破格”のサービスを無にされたメーカーの担当者は、社長室長と会い、「これ以上の対応はできない」と突っぱねた。
これに対し、社長はなお何らかの対策をするよう要求した。
メーカー側もめげなかった。26年2月、用を足す前に便器に水を流す「前洗浄」という方法を提案し、すぐに実施した。それでも社長は「前洗浄中は確かに尿跳ねはないが、前洗浄が終わるとやはり尿跳ねがある」とクレームをつけた。