【映画オタク記者のここが気になる】
「日活ロマンポルノ再始動」というニュースが飛び込んできたのは、ゴールデンウイークに突入した5月1日だった。そのリリースを読み進めるうちに体の芯が熱くなっていくのを感じた。「今の生ぬるい日本映画を自分たちが変えてやる」という強い意思が伝わってきたからだ。詳しい話が聞きたくて東京・本郷にある日活本社を訪ねた。
生き続けるロマンポルノ
意外だったのは、応対してくれた担当の社員が4人とも女性だったこと。「日活に勤めてウン十年」というベテランの高木希世江さんは「ロマンポルノは日活の財産。若い人にもっと見てほしい。最近は大人が見られる映画が少ないし、映画の行間が読めない若者も増えている。これは作り手側の問題なんです」と熱く語る。
日活ロマンポルノは2016年に生誕45周年を迎える。「ロマンポルノ・リブート(再起動)プロジェクト」と銘打たれた今回の試みでは、再評価されている旧作の上映と、第一線で活躍している映画監督に依頼する完全オリジナル脚本による新作の製作が2本柱になる。