日本一の超高層ビル「あべのハルカス」(大阪市阿倍野区)近鉄百貨店本店に入居するアパレル系の各店が3月の全面開業を控え、アルバイトの確保に苦戦している。最近の景気の回復に加え、大阪駅前の再開発で複合施設「グランフロント大阪」など若者に人気の大型商業施設が相次いでオープンして求人数が急増したことなどが背景にあり、周辺地域では時給を引き上げる動きも見られる。各店では「このままではオープンに間に合わない」と焦りを見せ始めている。
■合同面談会は空振り
今月16日、阿倍野区民センターで合同面談会が開かれ、「あべのハルカス」に入居するアパレル系を中心に17社が参加。採用担当者がブースに自社ブランドの商品を飾り、人材を5~10人程度確保しようと、アピールに躍起になっていた。
ところが、参加者は110人で、「事前応募者以外に5~6人飛び込みの面接ができると期待したのに1人もなかった」と「レイ・カズン」(東京都渋谷区)の担当者(34)。事前応募者がなかった「ソアリーク」(同)では、採用ゼロと苦戦。担当者(38)は「厳しい。さらにホームページなどで募集をかけていきたい」と語る。