やはり「ブラック」ゆえなのか…飲食業の破綻が急増 激安ステーキや500円ピザも (3/4ページ)

◆居酒屋など「酒場、ビヤホール」が約4割増と目立つ

 次いで、居酒屋などを含む「酒場、ビヤホール」が116件(同36.4%増、同85件)、「喫茶店」が59件(同34.0%増、同44件)とそれぞれ増加が目立った。

 このほか、宅配ピザ店などを含む「宅配飲食サービス業」が42件(同7.6%増、同39件)、持ち帰り弁当店などの「持ち帰り飲食サービス業」が23件(同27.7%増、同18件)など。

 原因別では、最多が販売不振の621件(前年比18.2%増、前年525件)で、全体の8割を占めた。次いで、事業上の失敗が42件(前年比50.0%増、前年28件)、既往のシワ寄せ(赤字累積)が34件(同17.0%減、同41件)の順。

 形態別では、事業消滅型の法的手続きである破産が711件(同20.5%増、同590件)にのぼり、全体の9割を占め、特別清算も12件(前年4件)と3倍増になり厳しい経営環境を反映した。また、再建型の民事再生法は23件(前年21件)、取引停止処分が18件(同18件)だった。

◆「参入は容易だが生き残ることが難しい業界」

 2017年の飲食業の倒産は、前年より約2割増で推移して厳しい経営環境を反映したが、東京商工リサーチ調べの飲食業の休廃業・解散企業数でも、2013年の574件以降は、2014年617件、2015年622件、2016年724件と3年連続で増加している。

個人消費の伸び悩みも背景に