やはり「ブラック」ゆえなのか…飲食業の破綻が急増 激安ステーキや500円ピザも (1/4ページ)

 2017年(1~12月)の「飲食業」の倒産は766件(前年639件)になった。前年より約2割増になり、3年ぶりに750件を上回った。仕入価格高騰や人手不足による人件費増加などのコストアップが影響し、さらに、景気実感の乏しさを背景とした個人消費の鈍さが、倒産増加に拍車をかけているとみられる。

 負債総額は、負債1億円以上5億円未満の企業倒産が5割増と負債を押し上げ、前年を上回った。ただし、全体では負債1億円未満の小・零細規模が88.7%を占めた。(東京商工リサーチ特別レポート)

◆2017年の倒産は前年比2割増

 東京商工リサーチが今回調査した飲食業は、食堂、レストラン、専門料理店、居酒屋などの酒場、ビヤホール、喫茶店、宅配飲食サービス業、持ち帰り飲食サービス業などを含む。

画像はイメージです(Getty Images)

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 2017年の飲食業倒産は766件(前年639件)に達し、水準としては2014年(768件)以来、3年ぶりの750件超えになった。全体の倒産件数が低水準で推移するなかで約2割増(前年比19.8%増)になり、2年連続で前年を上回った。

 負債総額は、420億1000万円(前年比24.7%増)になり、2年連続で前年を上回った。

ステーキ店「ケネディ」は27店舗を展開していた