マック躍進、米国流決別が出発点 「V字回復」にカサノバ社長の発想転換 (3/4ページ)

新メニューの発表会見で店員らと写真撮影に応じるサラ・カサノバ社長(中央)=2015年10月、東京都内
新メニューの発表会見で店員らと写真撮影に応じるサラ・カサノバ社長(中央)=2015年10月、東京都内【拡大】

 他企業とコラボ

 消費者の好みが細分化した中、中央集権型から地域密着型へと改めたプラス効果は大きい。「私が一番驚いた変化は、かつて“孤高の巨人”のような存在だったマクドナルドが、他の企業とコラボレーション(協業)するようになった点だ」。こう語るのは、外食業界に精通するいちよし経済研究所の鮫島誠一郎主席研究員。

 その最たる例が16年に始めた人気スマートフォンゲーム「ポケモンGO」との協業だ。今年もマックシェイクの「ミルクキャラメル味」(森永製菓)や「カルピス味」(アサヒ飲料)、ローソンやすかいらーくと3社協業でハワイ風を打ち出した「ロコモコキャンペーン」など、枚挙にいとまがない。

 協業以外の新商品も含め、以前は同時並行で行うこともあったキャンペーンを毎週のように催すようにした。話題が途切れないようアピールする狙いだ。

 さらに「かつてはマクドナルドから消費者への『一方通行』だったマーケティング戦略を、『双方向型』に変えた効果も大きい」(鮫島氏)という。

 17年初めの人気メニュー「総選挙」や、東西で異なるマクドナルドの愛称(マック、マクド)をそれぞれの期間限定ハンバーガーへのツイート数で競うキャンペーンなどが、その代表例だ。

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