アスクルが個人向け通販「ロハコ」の利用者向けに、玄関先など指定の場所に荷物を置いてもらう「置き配」や段ボールの回収サービスを来月2日から東京や大阪の一部で始めることが28日わかった。置き配は再配達削減のため、ネット通販各社や宅配事業者が導入を進めており、アスクルは新サービスで再配達率を1%台まで減らすことを目標にする。
アスクルの置き配は、都心を中心に東京都内10区や大阪市内9区を対象地域として、配達時間の1時間単位での指定や配達10分前のアプリへの通知などができる受け取りサービス「ハッピーオンタイム」の拡充策として始める。他社の置き配と違い、配達員が荷物を置いた場所を撮影して購入者に専用アプリで写真を送って知らせることで、安全な荷物の受け渡しを確保するのが特徴だ。
再配達率は、全国では約2割とされるが、ハッピーオンタイムの各種サービスにより対象地域では2%台半ばまで減少している。置き配などの拡充策でアスクルは2%を切る水準まで減らすことを目指す。
アスクルのハッピーオンタイムは午前8時から午後10時までが対象だが、それ以外の深夜早朝にアスクルが配達を委託しているソフトバンク系ベンチャー「マジカルムーブ」も今後、置き配など受け取りサービスの拡充を図る方針だ。
置き配は、アマゾンも2015年11月に始めた注文から1時間以内に商品を配達するサービス「プライムナウ」の一環として導入している。楽天も日本郵便と協力して年内の導入に向けて調整を進めている。