ヤマト運輸とIT大手のディー・エヌ・エー(DeNA)は、自動運転車を使った宅配サービスの実現に向けた実用実験を国家戦略特区の神奈川県藤沢市で17日から始める。期間は来年3月まで。当面はドライバーが運転するが、年明けをめどに一部ルートで自動運転車を導入する。
社会的課題になっている人手不足や再配達の解決策として期待する。
藤沢市内の一部地域で会員登録した約1万2000世帯が参加。受け取る時間はスマートフォンやパソコンから10分刻みで指定できる。自宅のほかエリア内であれば帰宅途中の路上など好きな場所で荷物を受け取れる。
自動運転でのサービスを見据え、運転手は荷物の受け渡しをせず、利用者が車両の保管ボックスから取り出す。
DeNAの中島宏執行役員は16日の記者会見で「人手不足や多様化するニーズに応えるため、自動運転や人工知能(AI)を使った無人サービスを最終的に実現したい」と話した。
このシステムを使って、地元商店街の商品をインターネットで購入、配送する買い物代行サービスの実験も同時に行う。