買い物弱者に照準
コンビニは、じり貧になってしまうのか-。こうした疑問にセブン-イレブンの古屋一樹社長は「高齢者や働く女性などにコンビニを使ってもらえる余地はまだある」と反論する。
セブン-イレブンは、セイノーホールディングスと提携し、商品を自宅に配達するサービスを強化する。狙いは、ずばりコンビニ利用がこれまで少なかった買い物弱者だ。
セブンは商品の宅配をセイノーに委託。試験的に約150店舗(3月末時点)で実施していた宅配サービスを、19年2月末までに全国3000店舗に拡大する計画だ。宅配時などに次の注文を聞く“御用聞き”も行い、コンビニとは縁遠かった高齢者や仕事などで忙しい女性のニーズをきめ細かくくみ取る。
また、都市再生機構(UR)子会社と提携し、団地内に出店した店舗で電球交換といった生活支援サービスも提供する。UR子会社が団地内でセブン-イレブンを運営。コンビニを窓口に、水道トラブルの対処や粗大ごみの搬出といった生活周りのサービスを提供する。郊外の団地では高齢者が増える傾向にあるため、こうしたニーズが高いと判断。4月に東京都東村山市で第1弾となる店舗を開業し、今後、100店舗まで増やしていく計画だ。
一方、移動販売を強化する動きも活発化している。ローソンは商品を積んで移動販売する専用車両を、17年度末までに100台に増やす方針だ。周辺に店舗が少ない地方や過疎地での需要を取り込む狙いで、セブン-イレブンやファミリーマートも移動販売に取り組んでいる。
銀行のATM(現金自動預払機)やチケット販売、税金徴収、宅配ボックスなど、これまでにない新しいサービスを提供し、成長を続けてきたコンビニ。出店の伸びが鈍化しても、サービスの進化は続きそうだ。(大柳聡庸)