【家電Watch】パナソニック、日本勢が苦戦する中国でなぜ売れるのか? 現場2氏に戦略を聞く (5/6ページ)

2017.4.3 06:25

4月設立のパナソニックAPチャイナの総経理に就任した呉亮氏(左)とパナソニックチャイナアプライアンス中国の総経理を務めた山内政直氏
4月設立のパナソニックAPチャイナの総経理に就任した呉亮氏(左)とパナソニックチャイナアプライアンス中国の総経理を務めた山内政直氏【拡大】

  • 中国・上海で開催された中国家電博覧会(AWE)の会場
  • パナソニックの美容家電の中国版カタログ。日本と同様「PanasonicBeauty」という製品群で展開する
  • パナソニックのプレミアム戦略のコアアイテムの一つ、ドラム式洗濯機

 「デザインに関して言うと、日本より目が肥えている人が多いと感じている。特に好まれているのは、ヨーロッパのデザイン。われわれも昨年ドイツ人デザイナーを雇うなど、ヨーロッパデザインを強化している」(山内氏)

 現地発の製品も

 中国経済はこれまで成長の一途をたどってきたが、不動産バブルの崩壊や人件費高騰など、かつての勢いは失われているように見える。事実、中国の家電市場全体で見ると、販売金額が前年割れした現実もある。その現状をどう捉えているのか。

 「悲観はしていない。パナソニックの中国での売り上げは前年比108%あたりで着地し、伸ばしている。販売金額が前年割れしているとはいえ、それは悲観すべきことではなく、いろいろな事案が重なったため。中国の消費の底力はすごい。国同士の関係性で見ても今はチャンスだと感じている。日本製品の良さや職人の技といったものをアピールしていきたい。お客様からも『パナソニックはユーザーの立場に立ったものづくりをしている』などと評価をいただいている」(呉氏)

 山内氏も今、中国は変化の時だと語る。「中国政府は方針として豊かな生活を推進している。パナソニックのプレミアム戦略は、その時流にうまく乗ることができた。中国は今大きく変化している。これまでは、日本発信の製品を中国で展開してきたが、今後は逆転することも当然あるだろう。日本の家電量販店で製品を見ると、デザイン面で見ても、中国の製品の方が完全に上回っていると感じる」

かつては「日本製」であることが有利だったが…

産経デジタルサービス

IGN JAPAN

世界最大級のビデオゲームメディア「IGN」の日本版がついに登場!もっとゲームを楽しめる情報をお届けします。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

「ソナエ 安心のお墓探し」では、厳選されたお墓情報を紹介! 相続、葬儀、介護などのニュースもお届けします。