バカ売れで販売停止、無理難題の「大量生産」交渉も… 「ヨーグリーナ」大ヒットの裏側 (2/5ページ)

2017.4.2 13:02

爆発的なヒットとなった「ヨーグリーナ&南アルプスの天然水」
爆発的なヒットとなった「ヨーグリーナ&南アルプスの天然水」【拡大】

  • 「天然水」ブランドの販売実績(サントリー食品インターナショナルのニュースリリースより)
  • サントリー食品インターナショナル食品事業本部ブランド開発第一事業部課長の糸瀬大祐さん
  • 「天然水」ブランドの商品群

 南アルプス(山梨県)のほか、阿蘇(熊本県)、奥大山(鳥取県)といった採水地を前面に出したブランドイメージが定着し、販売は右肩上がり。健康志向に加え、東日本大震災以降は防災意識がさらに高まり、市場は拡大。その成長をけん引してきた。2016年は前年比6%増の1億60万ケースを販売した。

フレーバーウオーターの次の一手

 天然水の主力商品は2リットル・550ミリリットル入りペットボトルになるが、フレーバーウオーターなどのサブカテゴリー商品も近年の成長を下支えしている。糸瀬さんが天然水の仕事を始めたころ、13年に炭酸水の「スパークリング」、14年にフレーバーウオーター「朝摘みオレンジ」を投入していて、今後のブランド戦略が課題になっていた。

 フレーバーウオーター市場は、日本コカ・コーラの「い・ろ・は・す」など、他社の商品が先行していた。そのため、後発となる新商品は失敗できない。社内でも天然水ブランドに対する期待は高く、機運が高まっていた。「新しい価値をつくっていくというモチベーションが高まった」と、糸瀬さんは振り返る。

 次の一手として決まった新商品は、朝摘みオレンジに次ぐフルーツフレーバー。糸瀬さんが加わった14年9月の時点で、中身もパッケージも決定していた。

 ちょうどそのころ、中身を開発する研究所で、ある研究員が生み出した味に注目が集まっていた。「こんな味ができた」と、研究員が自発的に提案した味。それが、乳性フレーバー。後に「ヨーグリーナ」として世に出るフレーバーウオーターだった。

過去に“売れなかった”商品の名前を採用!?

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