JR東海は23日、2017年度の連結ベースの設備投資額が4570億円になると発表した。計画額の比較では、前年度を340億円上回り過去最高となる。工事が本格化しているリニア中央新幹線への投資額が、前年度の1130億円から1590億円に膨らむのが主因だ。
東京都内で記者会見した柘植康英社長はリニア中央新幹線について「名古屋駅など時間のかかる難工事を軌道に乗せるのが課題だ」と話した。
リニア以外の主な投資では、東海道新幹線に脱線防止ガードの設置を進めたり、在来線の駅舎の耐震補強工事をしたりする「安全・安定輸送の確保」に1430億円を計画。東海道新幹線の新型車両の投入や、駅員がいなくてもインターホンで顧客対応が可能なシステムを東海道線岡崎-豊橋間に導入することなどに計470億円を見込む。
4月に名古屋駅前に全面開業するJRゲートタワーを含む駅ビル事業などには280億円を充てる。