ビール大手4社の17年販売計画 酒税一本化を見据え「第3」と“二正面作戦” (1/3ページ)

2017.1.13 06:32

2017年の事業方針を説明するキリンビールの布施孝之社長=12日、東京都千代田区
2017年の事業方針を説明するキリンビールの布施孝之社長=12日、東京都千代田区【拡大】

 国内ビール大手4社の2017年の販売計画が12日、出そろった。酒税の一本化を見据え、各社は減税されるビールに長期的には力を入れる方針だ。だが、節約志向を背景に、割安な発泡酒や第3のビールの人気も根強い。酒税の一本化は10年後のため、短期的には各社とも発泡酒や第3のビールも従来通り展開する“二正面作戦”の構えだ。

 「ビールは長期的に強化する」。12日に会見したキリンビールの布施孝之社長は、20年から段階的に実施される酒税の一本化への対応をこう説明した。

 まず、各社が取り組むのがビールの商品力アップだ。アサヒビールは、昨年苦戦したビール「ザ・ドリーム」を2月に大幅に刷新する。麦芽100%ながら糖質50%オフという機能性が売りで、主力「スーパードライ」に次ぐブランドに育てたい考えだ。

 キリンは、地域ごとに味わいが違う「47都道府県の一番搾り」など、個性的なビールに力を入れる。風味にこだわったクラフトビールは専用サーバーを4月から飲食店向けに投入し、拡販につなげる狙いだ。

各社は一気にビールにシフトするのは困難な状況

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