流通大手3社の2016年3~11月期連結決算が12日、出そろった。総合スーパーの不振でイオンが2年連続の最終赤字となり、セブン&アイ・ホールディングス(HD)とユニー・ファミリーマートHDも最終減益だった。各社とも不採算店舗の閉鎖や改装など構造改革を進めており、収益改善を急ぐ。
セブン&アイ・HDが12日発表した16年3~11月期の連結最終利益は前年同期比39.8%減の755億円だった。総合スーパー事業のイトーヨーカ堂や、百貨店事業のそごう・西武の店舗閉鎖や改装に伴う減損損失が響いた。ただ、営業利益は国内のコンビニエンスストア事業や総合スーパー事業で粗利益率の改善が寄与し5.0%増の2740億円だった。売上高に当たる営業収益は5.0%減の4兆2889億円。
イオンも総合スーパー事業の不振で、最終損益が172億円の赤字(前年同期は174億円の赤字)だった。譲り受けたダイエーの不採算店舗の改装費用などがかさんだ。営業収益は、食品スーパーやドラッグストア事業が堅調で1.1%増の6兆998億円だった。