今後力を入れていくのがプロショッパーの質を高めること。具体的にはオンラインでの講義やテストを実施。エンドユーザーに対して単に説明をするだけでなく質問に的確に答えられるような、商品アドバイザーを育成し口コミの相乗効果を目指していく。
観光庁によると2015年の訪日外国人の場合、旅行消費額に占める買い物の比率は全体平均で41.8%なのに対し、中国は57.1%と圧倒的に多い。ただ、直近の円高などによって爆買いは一段落。売れ筋も高額品から化粧品や日用品といった消耗品に移行しつつある。高額品に比べて収益率は低いだけに、従来の買い物パターンに越境ECを組み合わせることで、より多くの固定ファンを獲得する仕掛けが不可欠となる。
中国で製造され現地で売られる商品は「ニセモノや、健康に害を及ぼす素材が使われているケースが多い。だから親族・知人からの話を参考にして購入するパターンが主流となる」(日用品メーカー担当者)という側面を持つ。消費行動の変化も合わせると、口コミ戦略は一段と重みを増しそうだ。(伊藤俊祐)