日用品・化粧品各社、中国人を口コミで攻略 展示会やSNSでブランド浸透図る (1/4ページ)

口コミでヒットを飛ばした経験を持つ大日本除虫菊の展示ブース=9月24日、東京・秋葉原
口コミでヒットを飛ばした経験を持つ大日本除虫菊の展示ブース=9月24日、東京・秋葉原【拡大】

【JAPAN style】

 日用品や化粧品メーカーなどの間で、中国人の消費者をターゲットとした“口コミ”戦略を強化する動きが活発化している。中国人は知人からの話を聞いて出発前に購入リストを作成し買い物をする傾向が強く、旅行代理店最大手のJTBは中国人のバイヤーに対し日本のメーカーが情報を提供する場を提供。商品ブランドが口コミによって広がる仕掛けづくりに力を入れ始めた。メーカーに代わり現地の口コミネットワークと共同で、新たな販売ルートを構築した上での越境EC(電子商取引)ビジネスも登場した。

 思わぬ大ヒット

 9月下旬。東京・秋葉原にある大型ビルの一角に、多くの中国バイヤーが集結した。中国人観光客に人気がありそうな家庭用医薬品や化粧品、食品の最新動向をチェックするのが狙いだ。その情報はSNSなどを通じ、中国人の仲間に発信されていった。

 この催しはJTBが主催する「日本人気ブランド展示会」で今回が2回目。「日本の商品のファンを一人でも多く獲得し、ツアーなどを通じ日本に来ていただく機会を増やす」(中国・アジアマーケティング事業推進チームの米川良隆プロデューサー)のが目的だ。春節や桜の開花を見据えた時期にも開催することを検討している。

中国人観光客は日本在住もしくは自国の親族、知人から情報収集し購入リストを作成