スマートフォン開発の先駆けとして知られるカナダの携帯電話メーカー、ブラックベリーは28日、スマホの自社製造から撤退すると発表した。新機種のデザインや生産は他社に委託し、ソフトウエア分野に集中する。
ボタン式キーボードを備えたスマホをいち早く商品化し、一時は高いシェアを誇ったが、米IT大手のアップルなどに急速に追い上げられた。今後の製造や販売でインドネシアの企業とライセンス契約を結んだとしている。
ブラックベリーは通信の暗号化技術などに定評がある。ジョン・チェン会長兼最高経営責任者(CEO)は「セキュリティーソフトやアプリの開発に注力する」とする声明を出した。
同時に発表した6~8月期決算は、純損益が3億7200万ドル(約375億円)の赤字に転落。ただソフトウエアサービス部門の売上高は、前年同期比で2・1倍となった。(共同)