楽天の穂坂雅之副会長は28日、クレジットカードと電子マネー「楽天Edy(エディ)」による決済業務ができる事業者向け新端末を来年から導入することを明らかにした。端末導入店舗の増加による手数料収入確保や利用者利便の向上を図ると共に、消費志向などのビッグデータを解析し、新たな保険商品などの開発につなげる考えだ。
「楽天スマートペイ」は、スマートフォンやタブレット端末と接続するだけで決済ができる端末で、従来はクレジットカード決済に限られていたが、新たにエディにも対応する。従来端末をすでに導入している加盟店から来年、配布する。
穂坂副会長は、新しいスマートペイ端末で「楽天グループの総合的な支払いが今後進み、消費データが絶えず集まるようになる」と強調。こうしたビッグデータを活用し、「他社が売っている商品だけでなく、楽天オリジナルの商品をビッグデータで予測して検討したい」と述べた。具体的な商品としては、「(医療保険などの)第三分野にフォーカスして、簡単でわかりやすい商品を考えたい」との見通しを述べた。
一方、現在検討中の楽天グループのサービスなどが割引になる新クレジットカードについては、台湾ではすでに薬局などで割引になるものを発行済みで、好評を得ていることを明らかにした上で、「クレジットカードの多様性を深掘りしたい」と話した。