ハウステンボスの「変なホテル」が描く世界戦略 ロボ接客、人件費圧縮で高収益 (1/5ページ)

フロントにロボットを導入し、宿泊客に人気を集めるハウステンボスの「変なホテル」
フロントにロボットを導入し、宿泊客に人気を集めるハウステンボスの「変なホテル」【拡大】

 「変なホテル」の全国展開が始まった。人間の従業員に代わってロボットが接客するユニークな趣向で、旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)子会社のハウステンボス(長崎県佐世保市)が昨年7月に開業した世界初のホテルだ。その事業戦略には意外にも、高級旅館を展開する星野リゾート(長野県軽井沢町)と共通した考え方がある。来年3月にオープンする千葉県浦安市の2号店に続き、愛知や大阪でも出店計画が進む変なホテルが目指すものとは-。

 稼働率100%迫る

 「目標は100店舗くらい。世界へ向けて展開していく」

 HIS創業者の沢田秀雄ハウステンボス社長は8月4日、佐世保と東京をテレビ会議システムで結んで開いた変なホテル2号店の発表会見で、力強く意気込みを語った。

 ハウステンボス園内の1号店では、16種182台のロボットが活躍している。

 到着した宿泊客のチェックイン対応をするのは、フロントに置かれたヒト型や恐竜型のロボット。クロークでの荷物預かりや客室への荷物運びもロボットが行い、室内に入れば会話を楽しめるロボットが待っている。館内の清掃や庭の芝刈りなどをこなすのも当然、ロボットだ。

それでも客室稼働率は毎月100%近い高水準が続くという異常な人気ぶり