ハウステンボスの「変なホテル」が描く世界戦略 ロボ接客、人件費圧縮で高収益 (3/5ページ)

フロントにロボットを導入し、宿泊客に人気を集めるハウステンボスの「変なホテル」
フロントにロボットを導入し、宿泊客に人気を集めるハウステンボスの「変なホテル」【拡大】

 「ホテルの建設費を20億円前後として、年間利回りは20%を超える。5年あれば投資回収できる計算だ」と沢田社長は胸を張る。

 宿泊ビジネスの収益性を向上させるためには、営業費の多くを占める人件費をいかに効率化するかが重要だ。星野リゾートの星野佳路社長も、同じ点に心を砕いているという。

 その解として星野社長が重視するのは「従業員のマルチタスク(多業務対応)化」だ。

 「従来型の日本旅館は、“専門家”が多い縦割り構造の分業体制という課題を抱えている」「そのため従業員の手待ち時間が長く、(たとえば昼間に一度帰宅して夕方に再出勤するような)非効率な中抜きシフトも珍しくない」という。

 課題を解消するため従業員に幅広いスキルを身に付けてもらえば、利益率の大幅な向上につなげられる。「そうすれば『日本旅館』を海外で成功させることもできる」というのが、星野社長の持論だ。

沢田社長が描いている変なホテルの戦略とは