その結果、海水中のセシウム濃度は、事故直後には事故前の水準を大きく上回ったが、事故後1年で急速に減り、30キロ圏外で事故前とほぼ同レベルに、10キロ圏内でも1リットル当たり1ベクレル程度に下がった。海底土中の濃度も1キログラム(乾燥土)当たり13ベクレルまで減った。
海産物で食品衛生法の基準値(一般食品1キログラム当たり100ベクレル、飲料水1リットル当たり10ベクレル)超えは、東日本太平洋側(福島県沖除く)の魚類15種から検出されたが、14年9月以降は検出されていない。
一方、福島県も11年4月から海産物への放射能影響調査を始めた。その結果、セシウム濃度は明らかに低下していた。食品衛生法の基準値超えは、直後の4割から昨年4月以降ゼロに。昨年7月以降は、9割が不検出になっている。