2週間あまりにわたって熱戦を繰り広げてきたリオデジャネイロ五輪は、22日(日本時間)に閉会式を迎える。今回の五輪では、ジカ熱やテロ、ドーピングといった数々の難題が浮上。ブラジル経済の低迷とあいまって、一時は開催すら危ぶまれた。そうした懸念を払拭し、円滑な大会運営に導く上で大いに貢献してきたのが日本企業だ。持ち前の技術力や高い品質がリオ五輪を支えているといっても過言ではない。
システム世界一認定
五輪観戦目的で出入国する人の大半が利用するリオデジャネイロの国際空港。税関にはNECの顔認証システムが設置され、密輸の取り締まりや爆発物の持ち込み防止に活用されている。
犯罪歴を持つ人物などの顔写真をあらかじめデータベースに登録。入国者の顔を税関脇に設置したカメラで撮影し、データベースの写真と特徴が一致すれば警告を発する仕組みだ。
米国の研究機関が行ったテストでは、競合を押しのけて3回連続で世界一のシステムに認定された。その認識性能は極めて高く、160万人の本人確認をわずか0.3秒で行えるほど。同様のシステムは、リオ市内にある日本人選手の記者会見場でも入場チェックに用いられた。