【日本発!起業家の挑戦】起業家の視点で政府に提言 (4/5ページ)

2016.8.16 05:00

起業家でありながら、政府の内閣府参与としても活躍する齋藤ウィリアム浩幸氏
起業家でありながら、政府の内閣府参与としても活躍する齋藤ウィリアム浩幸氏【拡大】

 --決定権のあるスタートアップ経営者から、公務員と仕事をする立場への変化は難しかったのでは。起業家と公務員は対極にあるように感じます

 「顧客にスタートアップの製品を買ってくれるよう説得するのも、公務員や政治家に私たちのアイデアを採用するよう説得するのも、私にとっては同じ問題解決です。保守的に考えるのは彼らの仕事でもあります。ほとんどの場合はそれが良い方向に働きますが、日本の国会とそこに関わる人々の考えは硬直化しています。事務的なやり方ひとつとっても、誰もが変化が必要であることを認めていたとしても、変えることが難しいのです。職員が良かれと思ってやっていることが、硬直化したシステムのせいで問題になってしまうことがあります」

 ◆大きな変化期待せず

 --政府がスタートアップのように柔軟に考えられるように導くにはどうすればよいのでしょう

 「大きな変化を期待してはいけません。一番効果的なのは政府機関が外部の参与やコンサルタントをもっと積極的に活用していくことかもしれません。イノベーションや新しいアイデアが産業界・社会・政府の間を今よりも自由に流れるようになるでしょう。欧米では、民間と政府の仕事を渡り歩くことも一般的ですが、日本ではまだまだ少なく、そのようなキャリア選択はあまり認められていません」

                   ◇

 日本政府の変化は日本社会全体の変化に比べてかなり遅いと言わざるをえない。過去数十年を振り返ると、民間企業では外部のコンサルタントを招聘(しょうへい)したり、中途採用を行ったりするなど、事業経営がオープンになってきた印象がある。

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