法律関連サービスを手掛ける日本リーガルネットワーク(東京都千代田区)は、サービス残業問題の解決に役立つ、アンドロイド用端末アプリ「残業証拠レコーダー」の無料配布を開始した。簡単かつ正確に出退勤などの記録ができるため、労務関連の訴訟などで証拠として採用できる。
サービス残業などの労務問題を扱っている弁護士が、労働基準法や、裁判の判決や示談の実例を基に開発した。衛星利用測位システム(GPS)などを活用して労働時間を記録。メモ機能を使えば、より正確に残業の実態を把握できる。
簡単な質問によって法律上、残業代を請求できるか、できないかが分かる。法定休日の特定方法など、幅広い労働基準法のルールを反映。また、シフト制、変形労働時間制、フレックスタイム制など、さまざまな就業タイプに適応している。計測した労働時間記録は、同社のサーバーで保管することで客観性を確保しているため、証拠としての信頼性が高い。記録は失業保険や労災認定にも活用できると見込んでいる。
さらに残業代などについて疑問が生じたときは、弁護士検索ページからワンクリックで相談や依頼ができる。
同社は「サービス残業問題を解決することで、企業間の公正な競争環境の実現に貢献できるだろう」と話している。