三菱自動車の燃費データ不正問題で、三菱自は26日、燃費の基準になる走行抵抗の測定法について、20年以上にわたって法令と異なる方法を使用していたことを明らかにした。今後、調査委員会が原因を究明するが、三菱自は開発費が他社より少なく、開発部門が不正に至る要因になったのではないかとの見方は少なくない。
「(車両の開発時間短縮が目的の)可能性があると思う」
中尾龍吾副社長は26日の会見で、法令と異なる方法を使い続けていた理由について、こう説明した。
自動車メーカーは新型車を投入する際、各国の法令に基づいた方法で燃費などを測定する必要がある。三菱自が使用していたのは米国で使われている方法だったが、日本や欧州、新興国でも展開が求められる中、開発の効率化を狙って採用を続けていた可能性がある。